以前書きましたが、あれからも幼稚園や老人施設などからハッチ式救助袋のお問い合わせが増えています。
そんな中で、よく耳にする素朴な疑問についてお答えします。
垂直式救助袋の袋本体の中は、いったいどうなっているのでしょうか。
斜降式は、見た目でもわかるとおり滑り台のような構造なので、当然内部には何かあるはずもなく袋内部は空洞です。
そのため、傾斜角度が急だと危険であるため展張角度は消防法で定められています。
では、垂直式の場合はどうなのか。
もし、斜降式のように内部に何もなく、ただの筒だとしたらそのままストンと落ちてしまい、避難器具として役に立ちimg256ません。
実は、内部にらせん状の降下布というものが縫込まれているのです。
これは、通常の救助袋もハッチ式救助袋も共通です。
この布があることにより一気に落下することがなく、ゆっくり降りることができます。
また、自分の意思で体を回転させながら、ドリルのように少しづつ降りるので、安全かつ安心です。
さらには、最下端には保護マットもついており、お年寄りや体の不自由な方にも優しい構造になっています。
何より、袋に覆われているので踏み外したり落下の危険性が全くないのがうれしいですね。
とは言え、普通の垂直式救助袋は収納サイズも大きく(1m四方以上)、大きな蓋をあけて入り口金具を降り出すという力仕事があるため、一般的なマンションには不向きです。
そこで注目されつつあるのが、避難ハッチに収納された救助袋という訳です。
マンションなどの多くは、この避難ハッチ(梯子内臓型)が使用されているため、中の梯子を交換するだけで済むのです。
これこそが、現在問い合わせが増えている最大の理由と言えましょう。
そんな良いことずくめの避難器具が、もっともっと一般の方々に浸透すれば、より安心いただけるのではないかと思う次第です。。