6/23(日)に開催されたアマチュアキックボクシングの試合に、我がティアラから練習生が4名出場の予定だったのですが・・・。
そのうちの1人祐斗選手は、登録した階級に対戦相手の選手が見つからず、残念ながら出場できませんでした。
試合に向けキックパンツやファールカップなどの防具も揃え、かなり一生懸命練習していたのでガッカリです。
でも相手がいないのですから仕方ありません。
その思いを3名に託し、いざ会場に。
会場に着くと、入り口前のエレベータ前にはすごい人だかり。
よくよく見ると、髪を金髪に染め剃り込みを入れたりタトゥーを入れており、気合入れまくり。
正直怖い人ばかりで、異様な光景です。
そんな人たちに混じり、練習生たちは会場に入りました。
会場は思っていたより小じんまりしていましたが、皆は早速着替えリングにあがっています。
こんなところで試合するのかと思うと、もうドキドキ。
さすがにみんな緊張している様子。
無事計量を終え、さあウォーミングアップというところで、アナウンスが入りました。
“Team Tiaraの代表の方、本部席前にお越しください。”と。
嫌な予感がしつつ、恐る恐る本部席前に行ってみると・・・。
ああーやっぱり、我が杉山選手の対戦相手が体調不良により欠場になってしまいました。
もう頭真っ白です。
どう声をかけて良いものか。
本人次の機会に向け頑張りますと言ってまいたが、相当がっかりでしょう。
まさか会場でもう一名出場を断念するとは、思ってもいませんでした。
そんな思いを背負い、最初は我が講師祐太選手の登場です。
ゴングと同時に、冷静にセコンドを離れます。
今までの練習を見る限りでは、仕上がりは完璧で万全だったんですが、開始早々どうもしっくりきません。
蹴りを得意としているはずの祐太選手の距離が合っていない。
攻撃を仕掛けても近すぎてダメージが与えられない。
なぜかすぐ組み合ってしまう。
その上、ムエタイでしみついた組んでの膝げりは禁止だったのに出してしまいイエローカード。
おまけに、ヘッドギアが持ち上がって視界を遮られ、相手が連打を浴びせかけてくる。
必至にレフリーにアピールするも聞こえず、結果惜しくも2-1の判定で負けてしまいました。
絶対負ける要素などないと思っていたのに・・・。
後から気づいたのですが、相手はサウスポーでした。
舞い上がっていたため、セコンドの私も祐太選手本人も気がつきませんでした。
試合慣れしていれば冷静でいられたので、気が付いたのかもしれませんね。
本人相当ショックだったみたいで、“オレ教える資格ないな”なんてつぶやいていました。
そんなことないさ。
君がプレッシャーを背負い、一番頑張っていたのはみんな知っているから。
そんな悔しさを背負い、最後の選手宮本の登場。
最後はオレが勝って締めくくるとばかり、勢いよく飛び出しました。
がしかし、試合慣れしていた相手選手はそれをかわし、逆に猛ラッシュをかけてきました。
あまりの勢いに面喰い、何とか立て直そうと試みていたのですが、残念ながらレフリーストップになってしまいました。
完全に経験の差といった感じです。
観客席に戻ってきた宮本選手の目には涙が滲んでいました。
“すみません、負けちゃいました。”
と謝る宮本選手。
“謝っちゃだめだよ、謝ったら今まで自分が頑張ってきたことを否定することになるから。”
と元気付けました。
その後会話がほとんどなく、みんなそれぞれの思いを抱えて会場を後にしました。
こんな時は、どんな声をかければよいのか本当に複雑です。
三者三様、いろんな事を経験した1日でした。